「住みたい街ランキング2026」から読み解く賃貸需要の地殻変動と、神戸のオーナーが考えるべき次の一手

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店長恋水

こんにちは。神戸の不動産会社「ミリオン観光」店長の恋水です。本日は、LIFULL HOME’Sの「みんなが探した!住みたい街ランキング2026」から見えてくる賃貸需要の変化と、その流れを神戸や兵庫県の不動産市場にどう読み替えるべきかについてお話していきます。ランキング記事というと、つい「人気の街はどこか」という読み方をしがちですが、今回のデータはそれだけでは終わりません。というのも、このランキングは単なるアンケートではなく、実際にポータルサイトに掲載された物件への問い合わせ数をもとに集計されているため、生活者のリアルな行動が比較的そのまま表れやすいからです。今の不動産市場は、住宅価格の上昇、家賃の高騰、建築費の増加、そして生活コスト全体の上昇が重なり、借り手も買い手も、以前よりずっと“計算して”住まいを選ぶ時代に入っています。こうした局面では、ランキングの順位そのものよりも、なぜその街に問い合わせが集まっているのかを読み解くことの方がはるかに重要です。今回のランキングには、首都圏・九州圏・近畿圏それぞれで、共通する動きと、エリアごとの特色がはっきり表れています。そしてその変化は、東京や福岡の話として読むだけではもったいなく、神戸で賃貸経営をされているオーナー様にとっても十分参考になる内容です。この記事では、ランキングの内容をもとに、都市部と郊外、購入市場と賃貸市場、そしてインフラ整備が不動産需要に与える影響を整理しながら、神戸の不動産オーナーが今後どんな視点で物件取得・リフォーム・売却を考えるべきかをわかりやすく解説していきます。

「買って住みたい街」は、価格高騰によって外側へ広がっている

今回のランキングでまず印象的なのは、首都圏の「買って住みたい街」の動きです。近年まで上位を占めていた都心近郊の駅だけではなく、今回のランキングでは、都心からある程度距離のある郊外・準郊外エリアの存在感が高まっています。象徴的なのが湯河原のような立地です。東京から約100km、所要時間もおよそ90分という距離にあり、従来なら“完全に都心通勤圏の外”と見られがちな場所です。しかし、住宅価格が大きく上昇した結果、実需の受け皿は一気に外側へ広がり始めました。

これは単なる人気の移り変わりではなく、都心で買えない人が増えた結果として、購入可能なエリアが物理的に広がっているということです。言い換えれば、住まい探しにおける「価格の壁」が、これまでよりもずっと強く意識されるようになったということでもあります。

この現象は東京特有の話に見えますが、神戸や兵庫県でも、今後同じような構図が強まっていく可能性があります。神戸市内でも中央区や東灘区の一部では価格上昇が続いており、購入希望層が西区、垂水区、明石市、さらには加古川方面へと広がっていくような流れは、十分に起こり得ます。

つまり、「購入市場が外へ広がる」という現象は、地域差こそあれ、住宅価格が上がる局面ではどこでも起こりやすい動きなのです。

一方で「借りて住みたい街」は、より現実的で、より合理的になっている

ただし、購入市場の広がりがそのまま賃貸市場に当てはまるわけではありません。ここが今回のランキングを読むうえでとても大事なポイントです。賃貸では、買うとき以上に生活動線や月々の支出が重視されます。その結果、首都圏の「借りて住みたい街」で目立っているのが、いわゆる**「ずらし駅」**の人気です。

ずらし駅とは、山手線の内側や都心中枢に比べると家賃は抑えられる一方、都心へのダイレクトアクセスをある程度維持できる駅のことです。借り手は、単純に“安い街”を探しているのではなく、利便性を大きく落とさずに、家賃を最適化できるエリアを選んでいます。

ここに今の賃貸需要の本質があります。節約のために不便さを我慢するのではなく、できるだけ便利さを確保しながら、支出だけを合理的に抑えたいという考え方です。この動きは、神戸の賃貸市場にもかなり近いものがあります。たとえば、三宮や元町に住みたいけれど、家賃水準が合わない。そのときに候補になるのは、単に安いエリアではなく、阪神・阪急・JRでアクセスしやすく、それでいて中心部より賃料が抑えられる駅です。神戸市内でいえば、中央区の中心部から少しずれた駅、あるいは東西に一駅・二駅動いたエリアに、この「ずらし需要」が発生しやすいと言えます。つまり、これからの神戸の賃貸経営では、単に駅近かどうかだけでなく、**“中心地からどれだけ自然にずらせるか”**という見方が重要になります。

「ずらし駅」では、安さだけでなく“質”で差がつく

ここでもう一歩踏み込みたいのが、ずらし駅での勝ち方です。こうしたエリアは、一見すると「家賃が安ければ決まる市場」に見えるかもしれません。しかし、実際にはそう単純ではありません。むしろ、利便性と価格のバランスを重視する借り手ほど、同じエリア内では物件の質を細かく比較する傾向があります。

そのため、これからのずらし駅では、単なる安さではなく、水回りの清潔感、断熱性、ネット回線、収納計画、照明、設備の更新状況といった、投資対効果が出やすいポイントで差別化できるかどうかが重要になります。

神戸でも同じです。たとえば、都心から少し外れたエリアであっても、浴室や洗面、キッチンがきれいに整っていて、室内の印象が良く、インターネット環境も悪くない物件は、家賃をただ下げるだけの物件よりも一段上の評価を得やすくなります。つまり、これからの賃貸市場では、「安さ勝負」に入るよりも、生活者の目線で“選ばれる理由”を作る投資の方が効きやすい局面が増えていくのです。

九州のランキングが示す「ターミナル駅は崩れにくい」という現実

一方、九州圏のランキングからは、また違った読み方ができます。九州の「借りて住みたい街」では、博多のような結節点となるターミナル駅が安定して上位を維持しています。

これは、ターミナル駅が一気に急騰するというより、大きく崩れにくい市場であることを示しています。利回りの高さよりも、需要の安定性が重視される局面では、こうした駅の強さが際立ちます。この感覚は、神戸・兵庫県に置き換えて考えると非常に参考になります。神戸でいえば三宮、兵庫県全体で見れば西宮北口や姫路のような、交通の要となる駅には、景気や市況の波があっても一定の需要が残りやすい傾向があります。もちろん、エリアごとの個別事情はありますが、「高く伸びる」より「崩れにくい」という意味での強さは、今後も大きな価値を持ち続けるはずです。

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近畿圏では「都心回帰」と「郊外志向」が同時に進む

今回のランキングで興味深いのは、近畿圏でも都心回帰と郊外志向の二極化が見られる点です。これは、単純に中心部が強い、あるいは郊外が伸びる、という一方向の話ではなく、求める暮らし方によってニーズが分かれていることを意味しています。利便性や通勤効率を優先する層は都心へ寄り、価格や広さ、暮らしやすさを優先する層は郊外へ向かう。この二極化は、神戸の不動産市場でも今後さらに進む可能性があります。中央区や灘区、東灘区などの利便性重視エリアが選ばれる一方で、より広さや価格バランスを重視する層が、西側や東側の周辺都市へ流れていく構図は、今後ますます見えやすくなるかもしれません。

その意味では、神戸の賃貸オーナーにとって重要なのは、「自分の物件がどちら側の需要に応える位置にあるのか」をはっきりさせることです。都心型なのか、ずらし駅型なのか、郊外型なのか。その立ち位置が見えれば、リフォーム方針も賃料設定も変わってきます。

インフラ効果は“すぐには出ない”。だからこそ先回りが大切

今回の記事の中で、特に投資家・オーナー目線で重要なのが、インフラ整備の効果にはタイムラグがあるという視点です。

九州圏の「買って住みたい街」では、六本松のように、地下鉄七隈線の博多延伸後、しばらく時間をおいて人気が顕在化した例が挙げられています。これは、鉄道延伸や再開発の効果が、開業と同時に一気に数字へ表れるわけではないことを示しています。生活動線が変わり、人々の認知が進み、供給物件が出そろい、「このエリアは本当に便利になった」と実感されるまでには、1年、2年、あるいはそれ以上かかることもあります。これは神戸・兵庫でも非常に大事な視点です。再開発や駅周辺整備、新しい商業施設や公共施設の整備などが計画されたとき、その価値が市場に完全に織り込まれる前に動けるかどうかで、収益性は変わります。

数字が急に動き出してからでは遅い。問い合わせが一気に増えてからでは、仕入れも改修も割高になりやすい。だからこそ、インフラや再開発の“少し前”に動く感覚が、これからの物件取得やリフォームでは非常に重要になります。

ランキングは「過去の人気」ではなく「未来の兆し」として使うべき

ランキングはあくまで過去の問い合わせデータです。しかし、だからこそ価値があります。生活者が何に反応し、どこへ動こうとしているのかを、少し早い段階で捉えることができるからです。

もちろん、問い合わせ数だけで投資判断をするのは危険です。供給戸数、競合状況、入居者属性、再開発計画、人口動態など、他にも見るべき要素は多くあります。それでも、ランキングは「需要の重心がどこへ動いているか」を感じ取る材料としては非常に有効です。

今回の結果から見えてくるのは、購入市場は外側へ広がり、賃貸市場はずらしへ最適化し、インフラ効果は遅れて効いてくる、という大きな流れです。これを東京や福岡の話で終わらせず、神戸の不動産市場にどう置き換えて考えるか。そこに、オーナーとしての視点の差が出ると思います。

神戸で不動産売却・買取を考えるオーナー様へ

こうした市場変化を見ていると、いま保有している物件が「これから伸びる側にあるのか」「いまのうちに売却を考えた方が良いのか」を一度整理してみる価値があります。

物件によっては、少しのリフォームで賃料を引き上げられる可能性がありますし、逆に大きな投資をする前に売却して資金を組み替えた方が合理的なケースもあります。特に、神戸や兵庫県内で再開発やインフラ整備の影響を受けやすいエリアに物件をお持ちのオーナー様は、市場の変化を早めに捉えることがとても大切です。

当社では、神戸を中心に不動産の売却・買取のご相談を承っています。賃貸経営を続けるべきか、いま売るべきか、リフォームをかけるべきか。そうした判断に迷われた際には、今の市場環境を踏まえて一緒に整理することができます。

「ランキングを見ても、自分の物件にどう関係するのか分からない」そんなときこそ、現場の感覚と数字の両方から考えてみることが大切です。神戸で不動産の売却や買取をご検討中のオーナー様は、ぜひお気軽にご相談ください。

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