小修繕を先送りしない大家さんが強い理由|賃料維持と出口戦略から考える賃貸経営

content/uploads/2021/06/koimizu.jpg” user_name=”店長恋水”]こんにちは。神戸の不動産会社「ミリオン観光」店長の恋水です。本日は、賃貸経営における「小修繕」「賃料維持」「管理会社との連携」が、最終的な手残りや売却価格にどのように影響するのかについてお話していきます。不動産投資では、同じような築年数・同じような家賃帯の物件を所有していても、手元にしっかり現金が残るオーナー様と、思ったほど残らないオーナー様がいます。
その差は、単純に「家賃が高いかどうか」だけではありません。実は、日々の小さな修繕をどう判断するか、管理会社とどのように連携しているか、そして将来の売却まで見据えて賃料を維持できているかによって、長期的な収益は大きく変わります。神戸や兵庫県内でも、築20年・30年を超えるアパートや一棟マンションを所有されているオーナー様は少なくありません。こうした築古物件では、大規模修繕だけでなく、日常的な小修繕への向き合い方が、物件の価値を守るうえで非常に重要になります。今回は、地方の築30年中古アパートを所有するAさんの事例をもとに、小さな修繕を軽く見ないことが、なぜキャッシュフローの安定や将来の売却価格の維持につながるのかを解説していきます。[/speech_balloon_right1]

手残りが残る大家さんは「小さい不具合」を放置しない

Aさんが所有しているのは、購入価格4,000万円の築30年中古アパートです。築年数が経っているため、外壁に小さなクラックが出たり、水回りのパッキンが劣化したり、共用部の一部に細かな補修が必要になることがあります。

ここでAさんが徹底しているのは、不具合が小さいうちに直すことです。

多くのオーナー様は、少額の修繕提案を受けたときに「まだ使えるなら様子を見よう」「もう少し悪くなってからでいいのでは」と考えがちです。気持ちはよく分かります。数万円の出費でも、毎月の収支を見ているとできるだけ抑えたくなるものです。

しかし、築古物件ではこの“様子見”が後々大きな負担になることがあります。小さな雨漏りの兆候を放置した結果、内部の腐食につながる。水回りの小さな不具合を後回しにしたことで、床材まで傷めてしまう。外壁の小さなひびを放置し、結果的に大きな補修が必要になる。

こうなると、当初は数万円で済んだはずの修繕が、数十万円、場合によっては100万円単位の工事へ発展してしまいます。

Aさんはそれを理解しているため、「少額で済むうちに直す」という判断を徹底しています。これは単なる几帳面さではなく、資金繰りを守るための経営判断です。

小修繕はキャッシュフローを安定させる

税務上、修繕費として扱えるものと、資本的支出として扱われるものがあります。一般的に、1つの修理や改良が20万円未満の場合や、おおむね3年以内の周期で行われるような維持管理目的の工事については、修繕費として必要経費にできるケースがあります。

修繕費として処理できれば、その年の必要経費に算入できるため、課税所得を抑えやすくなります。

一方で、放置した結果として大きな改修になり、資産価値や耐久性を高める工事と判断されると、資本的支出として扱われる場合があります。その場合、その年に全額を必要経費にできるわけではなく、法定耐用年数に応じて複数年で減価償却していくことになります。

つまり、現金は一気に出ていくのに、費用化は何年にも分かれるという状態になります。これが資金繰りを苦しくする原因になります。

もちろん、工事を意図的に細かく分ければよいという話ではありません。実質的に一体の工事と見なされれば、税務上は合算して判断されるため注意が必要です。

ただ、通常の維持管理として必要な小修繕を、適切なタイミングで行うことには大きな意味があります。Aさんは、突発的な大出費を防ぐことで毎月のキャッシュフローを安定させ、中長期的な収支計画を立てやすくしているのです。

家賃を守ることは、売却価格を守ることでもある

Aさんは、物件を購入した時点から将来の売却、つまり出口戦略も意識しています。

収益物件の査定では、収益還元法という考え方が用いられることがあります。簡単に言えば、その物件がどれだけ収益を生むかによって価格を見る方法です。

ここで重要なのが、家賃を維持することは、将来の売却価格を守ることにつながるという点です。

例えば、共用部の小修繕を節約した結果、建物の印象が悪くなり、募集家賃を月3,000円下げざるを得なくなったとします。月3,000円というと、そこまで大きな金額に感じないかもしれません。

しかし年間で見ると3万6,000円です。仮にその物件が還元利回り8%で評価されるとすれば、年間3万6,000円の収益低下は、単純計算で約45万円の価格下落につながる可能性があります。

目先の数万円の修繕を節約した結果、将来の売却価格が数十万円下がるかもしれない。
この視点を持てるかどうかで、投資判断は大きく変わります。

もちろん、実際の査定では賃料だけでなく、空室率、運営費、建物状態、エリアの需要、管理状況など複数の要素が考慮されます。それでも、賃料水準が収益物件の評価に大きく関係することは間違いありません。

Aさんが小修繕を惜しまないのは、単にきれい好きだからではありません。
家賃の維持こそが最大の資産防衛だと理解しているからです。

管理会社との連携が、手残りを大きく左右する

Aさんは本業が忙しい方ですが、入居者対応に振り回されて疲弊しているわけではありません。
その理由は、管理会社との間で明確なルールを決めているからです。

具体的には、一定金額以下の必須修繕については、事前の見積確認を待たずに、管理会社の判断で即日対応してよいという取り決めをしています。

このルールがあることで、管理会社は入居者を待たせずに動くことができます。水漏れや設備不良などは、対応が遅れるほど入居者の不満が大きくなります。場合によっては二次被害にもつながります。

反対に、すぐに対応できる物件は、入居者から見て「管理がしっかりしている物件」と感じてもらいやすくなります。これは退去抑制にもつながります。

空室損失は、オーナーにとって非常に大きなダメージです。1ヶ月空くだけでも家賃収入はゼロになりますし、原状回復費や募集費用も発生します。そう考えると、数万円の小修繕で入居者満足度を維持できるなら、それは十分に投資効果のある判断です。

また、オーナー自身も細かな修繕判断に毎回時間を取られなくなります。
本業や次の投資判断、あるいは売却戦略に時間を使えることも、Aさんにとって大きなメリットになっています。

神戸の築古物件でも同じ考え方が重要になる

神戸市内や兵庫県内でも、築30年前後のアパートや一棟マンションは多く存在します。こうした物件は、立地や家賃設定が良ければ十分に収益を生みますが、管理状態の差が年々大きく表れます。

同じ築年数でも、細かく手を入れている物件と、壊れるまで放置している物件では、入居者からの印象がまったく違います。共用部の照明、階段のサビ、外壁のひび、ポスト周りの清潔感、水回りの小さな不具合。こうした小さな部分の積み重ねが、「この物件は大丈夫そうか」という判断につながります。

神戸で不動産の売却や買取のご相談を受けていても、管理状態の良い物件はやはり評価されやすいです。反対に、長年放置されていた物件は、買主側が将来の修繕リスクを強く見込むため、価格交渉の材料になりやすくなります。

つまり、小修繕は日々の入居者対応だけでなく、将来の売却価格にも影響します。

「小修繕」は単なる出費ではなく、防衛投資である

予防的な小修繕は、表面的には出費に見えます。
しかし、長い目で見ると、キャッシュフローを安定させ、家賃を維持し、空室を防ぎ、将来の売却価格を守るための防衛投資です。

Aさんのように、少額の修繕を適切に判断できるオーナーは、結果的に大きな損失を避けることができます。

賃貸経営では、大きく儲けることだけでなく、不要な損失を防ぐことも非常に重要です。小さな不具合を小さいうちに直す。家賃を下げなくても選ばれる状態を維持する。管理会社がすぐ動ける体制を作る。

こうした地味な判断の積み重ねが、最終的な手残りを大きく左右します。

神戸で不動産売却・買取を検討されているオーナー様へ

もし今お持ちの物件で、細かな修繕が増えてきた、管理会社からの修繕提案が多くなってきた、あるいは将来的にどこまで費用をかけるべきか悩んでいる場合は、一度物件全体の方針を整理することをおすすめします。

修繕して持ち続けるべき物件もあれば、大きな修繕費が発生する前に売却を検討した方がよい物件もあります。

当社では、神戸エリアを中心に不動産の売却・買取のご相談を承っています。
現在の物件価値、今後必要になりそうな修繕、賃料維持の可能性、売却した場合の見通しなどを踏まえて、オーナー様にとって現実的な選択肢を一緒に整理します。

「このまま持ち続けるべきか」
「修繕前に売却した方がよいのか」
「今の賃料は維持できるのか」

こうしたお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
小さな修繕の判断が、将来の大きな資産差につながることもあります。

\不動産の管理や売却などのお悩み、ご相談下さい!/

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