Q
神戸市中央区で相続した賃貸マンションの新オーナーです。年末から空いていた一部屋が１月を過ぎても決まっていません。繁忙期のうちに決めたいのですが、いまからでも打つ手はありますか？
A
官公庁や学校の年度が3月で切り替わることもあり、この時期に移動する世帯が１年で一番多くなります。賃貸住宅の建築もこの時期に合わせて計画されるので、新築が最も多く供給されます。その新築に入居した借主の中で、合意更新（2年ごとに契約更新をする）の地域の方は、契約期限が転居のキッカケになるので、さらに3月の退去が増えるわけです。空室のある大家さんにしてみれば、この時期に決めたいと願うのは当然ですね。物販店の「大売出し」のような時期と言えます。ただし、多くのお客様が賃貸物件を探すからといって、ただ空室を並べれば決まるものではありません。「借りたい人が多い」ということは「貸したい物件も多い」ということですから、そこに競争が生まれます。ご質問の大家さんも、昨年からその準備をしっかりと整えて繁忙期に臨まれたことと思います。ただ、第一波のお客様には決めてもらえなかった、ということですね。
特にデータはありませんが、繁忙期のお客様の波はその年によって違う印象があります。後半に大きな波が来る年もあれば、年明けに大波が来て、2月後半はパッタ
リ、という年もありました。ただ最近は、年末年始に検索して年明けに一斉に動き出すという印象があります。
しかし、第一波で決まらなかったといって落胆する必要はありません。「3月末に入居するなら2月に入ってから探せば良い」という第二波のお客様もいます。これから打つ手もあります。その打つ手を探るために、昨年末から1月にかけての反響状況を知ることが第一歩です。分かりやすく言えば「内見はどうだったか？」です。
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内見が少ない場合…
内見が少ない（あるいはゼロ）場合、大家さんのお部屋がなぜ内見されないのか、原因はどこにあるのでしょうか？まず考えられるのは、インターネットでの露出不足かもしれません。お客様がインターネットで物件を検索すると、条件に合った一覧が表示され、気になる物件を選択して詳細ページを見る、そして問い合わせをします。しかし、この過程で何かが詰まっている可能性があります。もし「一覧に表示されていない」なら、物件の種類や賃料設定がお客様の希望と合っていないのかもしれません。また、「詳細ページを開いてもらえない」なら、物件情報の訴求力が不足しているかもしれません。そして「反応が得られない」なら、詳細ページで物件の特長が伝わっていない可能性があります。写真や間取り図、コメントなどを使って、ターゲットとするお客様にアピールできているでしょうか？年末に想定した状態から1月末にはお客様の反応を見て修正することができます。もし内見がないのなら、修正すべきポイントがあるかもしれません。再度、「賃料設定は適切か」「他の条件に魅力はあるか」「写真や間取り図で魅力を伝えきれているか」をチェックしてみてください。
内見はあるが決定に至らない…
内見はあるが決定に至らない場合、内見があるということは、インターネットで選ばれているか、不動産会社で積極的に紹介されているか、ということでしょう。しかし、お客様が決めきれない理由が、現地の状態にあるのかもしれません。まず、お客様を迎える準備は整っていますか？清掃状況は良好でしょうか？建物のエントランスから通路、そして室内がきれいに保たれていますか？空っぽの部屋だけでは、生活のイメージが湧きません。玄関マットやスリッパ、カーテンなどを設置することで、より生活感を演出できるかもしれません。また、大家さんからのメッセージもお客様にとっては重要です。単に「お部屋を見ていただいてありがとうございます」という一言でも、お客様に対する気持ちが伝わります。内見を受けたお客様が決めてくれないのはもったいないですね。もう一歩、お客様の決断を後押しできるように、努力してみてはどうでしょうか？ご質問いただいた神戸市中央区の大家さんは、初めての繁忙期に不安を感じるかもしれませんが、1月末でまだ決まっていないことには落胆する必要はありません。ただし、3月初めまでには決める目標を設定することをお勧めします。もし、挙げたポイントの中で気になる点があれば、チェックしてみてください。
まとめ
神戸市中央区の新オーナーは、賃貸マンションの一部屋が1月まで決まらず、繁忙期に入居者を見つけたいと思っていましたが、原因を探るとこの時期は多くの世帯が移動するため競争が激しく、インターネットでの露出不足や情報の不足が原因で内見が少ない場合もあります。内見はあるが決定に至らない場合は、物件の状態やお客様へのメッセージを見直してみてください。不動産会社との連携や情報提供の改善が必要です。3月初めまでに目標を設定し、必要な修正を行ってください。
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