
こんにちは。神戸市中央区・三宮の不動産会社「KOBE売却&買取ナビ」店長の恋水です。
不動産オーナー様にとって、国の住宅政策や建設業界の動きは、日々の賃貸経営に直接関係しないように感じられるかもしれません。
しかし、住宅の維持管理や修繕、空き家対策、住まいの確保に関する政策は、長期的な不動産経営を考えるうえで押さえておきたいテーマです。
今回は、国土交通省が公表した令和9年度予算概算要求を参考に、賃貸経営を行う不動産オーナー様が確認しておきたいポイントを整理します。
なお、概算要求は予算の成立や制度の実施が確定したことを意味するものではありません。今後の予算編成や制度の詳細を確認しながら、所有物件の管理や経営方針に役立てていきましょう。
令和9年度の国土交通省予算概算要求とは?
国土交通省は、2026年8月28日に令和9年度予算概算要求の概要などを公表しました。
公表資料では、「国民の安全・安心の確保」「持続的な経済成長の実現」「個性をいかした地域づくりと持続可能で活力ある国づくり」の3点を重点として掲げています。
不動産オーナー様が政策の動きを確認する際には、予算の金額だけを見るのではなく、住宅や建物の維持管理、住まいの確保、建設業界の環境整備など、所有物件の運営に関係する分野にも目を向けることが大切です。
ただし、予算概算要求は、各省庁が翌年度の予算として必要と考える内容を要求する段階のものです。要求された施策がそのまま成立・実施されるとは限らず、制度の対象や条件も今後の決定内容によって変わる可能性があります。
そのため、現時点では「この制度が必ず利用できる」と考えるのではなく、今後の政策動向を把握するための材料として捉えるとよいでしょう。
不動産オーナーが注目したい3つの視点
視点① 建物の維持管理と修繕計画を見直す
賃貸経営を続けるうえで、建物の維持管理は避けて通れないテーマです。
外壁や屋根、防水、給排水設備などは、建物の状態や使用状況によって修繕が必要になります。適切な時期に点検や補修を行うことは、建物の状態を把握し、将来的な支出を計画するうえでも重要です。
国の住宅関連政策を確認するときも、既存の住宅をどのように維持し、長く活用していくかという視点を持っておくと、所有物件の経営を考えやすくなります。
オーナー様自身が今から取り組めることとしては、次のような項目があります。
- 過去の修繕履歴を整理する
- 外壁や屋上防水などの状態を確認する
- 給排水設備や共用設備の状態を把握する
- 今後必要になりそうな修繕費を見積もる
- 修繕費を含めた中長期の収支計画を作成する
修繕は、故障や不具合が起きてから対応するだけでなく、建物の状態を把握したうえで計画的に進めることが大切です。
また、修繕費が大きくなる場合は、工事の優先順位を整理するとともに、今後も所有を続けるのか、建て替えや売却も検討するのかという視点から資産全体を見直すことも選択肢になります。
視点② 空き家・既存住宅の活用を考える
不動産オーナーにとって、空室や空き家をどう活用するかは重要な経営課題です。
空室が発生している場合、単純に家賃を下げるだけでなく、物件の状態や周辺の賃貸需要、入居希望者が求める設備・間取りなどを確認することが大切です。
また、長期間使用していない建物を所有している場合には、賃貸として活用するのか、修繕して利用するのか、売却するのかなど、複数の選択肢を比較する必要があります。
既存住宅の活用や住宅市場に関する政策動向は、今後の不動産経営を考える際の参考になります。ただし、国の施策があるからといって、すべての物件で賃貸需要が高まるわけではありません。
実際の活用方法を決めるときは、物件ごとの条件を確認しましょう。
- 最寄り駅や生活施設へのアクセス
- 周辺の賃貸物件の家賃や募集条件
- 現在の建物の状態と必要な修繕費
- 想定される入居者層
- 賃貸として活用する場合の収支見込み
- 売却する場合の価格や諸費用
空室対策を考える際は、物件の特徴を把握し、費用をかけることでどのような改善が見込めるのかを検討することが大切です。
空室を埋めることだけを目的にするのではなく、必要な費用と将来の収益を比較して、物件に合った活用方法を考えましょう。
視点③ 修繕費や工事の進め方を慎重に考える
建物の修繕を計画するときは、工事費用だけでなく、施工業者の確保や工事の時期、工期なども確認しておきたいポイントです。
国土交通省と厚生労働省は、令和9年度の概算要求に関して、建設業の人材確保・育成や働きやすい職場づくりなどに関する取り組みの概要も公表しています。
こうした建設業界の動向は、建物の維持管理や修繕を考える際にも、広い意味で把握しておきたい情報です。ただし、概算要求の内容だけを根拠に、今後の修繕費や工事の受注状況が必ず変化すると断定することはできません。
オーナー様としては、政策の動向を確認することに加え、実際の工事について次の点を意識するとよいでしょう。
- 建物の点検を行い、修繕が必要な箇所を把握する
- 工事の優先順位を決める
- 見積書の工事範囲や数量を確認する
- 必要に応じて複数の業者から見積もりを取る
- 工事内容、金額、工期、保証などを比較する
- 契約前に追加費用が発生する条件を確認する
特に、築年数が古い建物では、工事を始めてから新たな劣化や不具合が見つかる可能性があります。追加工事が発生した場合の対応方法を、契約前に確認しておくことも大切です。
建物の状態や工事内容に応じて、必要な費用を把握し、無理のない修繕計画を立てましょう。
政策の動向だけでなく、自分の物件の状況を把握することが大切
国の住宅政策や予算の動向は、不動産経営を考えるうえで参考になる情報です。
一方で、実際の賃貸経営では、所有している物件の立地、築年数、建物の状態、入居状況、資金計画など、個別の条件が重要になります。
例えば、修繕が必要な物件でも、今後の収益が見込めるのであれば、計画的に修繕しながら所有を続ける方法が考えられます。
反対に、修繕費が大きく、今後の収益も見通しにくい場合には、建て替えや売却を含めて比較した方がよいケースもあります。
制度の変更や支援策を確認する際には、利用条件や対象となる工事・物件、申請時期などを必ず公式情報で確認しましょう。制度の利用を前提に工事や投資を進めるのではなく、適用の可否が確認できてから具体的な計画に反映することが大切です。
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これからの賃貸経営に向けて、今できること
令和9年度の国土交通省予算概算要求は、住宅や建物、地域づくりなどに関する今後の政策動向を知るための資料です。
ただし、概算要求の段階では、予算や施策の実施内容が最終決定しているわけではありません。今後の発表を確認しながら、所有物件の管理や経営方針に必要な情報を整理していきましょう。
不動産オーナー様が今から取り組めることは、特別な制度を待つことだけではありません。
- 所有物件の修繕履歴を整理する
- 空室や家賃の状況を確認する
- 今後必要になる費用を把握する
- 賃貸を続ける場合と売却する場合を比較する
- 必要に応じて専門家に相談する
こうした準備を進めておくことで、将来の政策変更や物件の状況変化にも対応しやすくなります。
「このまま賃貸経営を続けるべきか」「修繕にどこまで費用をかけるべきか」「売却した場合の価格を知りたい」といったお悩みがある方は、まずは現在の物件の状況を整理することから始めてみてはいかがでしょうか。
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よくある質問(FAQ)
Q1. 令和9年度予算概算要求は、すでに決定した予算ですか?
いいえ。概算要求は、各省庁が翌年度予算として必要と考える内容を要求する段階のものです。予算の成立や具体的な施策の実施については、その後の決定内容を確認する必要があります。
Q2. 予算概算要求を見れば、賃貸経営に使える補助金が分かりますか?
概算要求は今後の政策動向を把握する参考になりますが、利用できる制度が確定しているとは限りません。補助制度などを検討する場合は、正式な制度内容、対象条件、申請期間を公式情報で確認しましょう。
Q3. 築古物件のオーナーは、今から何をしておくべきですか?
まずは建物の状態や修繕履歴、入居状況、今後必要になる費用を整理しましょう。そのうえで、賃貸経営を続ける場合と売却する場合など、複数の選択肢を比較することが大切です。
Q4. 空室が多い場合は、すぐに家賃を下げるべきですか?
必ずしも家賃を下げることが最適とは限りません。周辺物件の募集条件や建物の状態、設備、間取りなどを確認し、空室の原因を整理したうえで対策を検討しましょう。
賃貸経営や所有不動産の管理・売却についてお悩みの方は、KOBE売却&買取ナビまでお気軽にご相談ください。

