都市も地方も変わる賃貸市場 ― 東京の住宅高騰から見えるこれからの賃貸需要

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店長恋水

こんにちは。神戸の不動産会社「ミリオン観光」店長の恋水です。本日は、都市部と地方で起きている賃貸市場の変化についてお話していきます。最近の不動産ニュースを見ていると、特に東京の住宅価格の高騰が大きな話題になっています。新築マンション価格の上昇は止まらず、東京23区では平均価格が1億円を超える水準に達したという報道も珍しくなくなりました。この動きは一見すると東京特有の現象のようにも見えますが、実は賃貸市場という視点で見ると、全国の住宅市場にも少しずつ影響が広がっています。神戸や兵庫県の不動産市場でも、近年は住宅価格や建築費の上昇が話題になることが増え、賃貸市場の構造が変化しつつあります。今回は、東京を中心に起きている賃貸市場の変化を整理しながら、その流れが今後どのように広がっていくのか、そして賃貸オーナーがどのような視点で市場を見るべきなのかについて考えてみたいと思います。

東京23区で起きている住宅価格の急上昇

東京23区では、ここ数年で住宅価格の上昇が続いています。新築マンションの平均価格はすでに1億円を超える水準となり、不動産市場において一つの象徴的な出来事として語られるようになりました。

中古マンションの価格も新築に引きずられる形で上昇しており、それに伴って賃貸住宅の家賃も上がり続けています。特にファミリー向けの賃貸住宅では、これまでにないほどの値上げが見られると言われています。

統計では前年比およそ1割の値上げというデータが出ていますが、現場で仲介を行う不動産会社の感覚では、人気のある物件では2割近い家賃上昇も珍しくないという声もあります。長年東京で賃貸仲介に携わる担当者の中には、「20年以上この仕事をしているが、ここまで家賃が上がる状況は初めてだ」と語る人もいるほどです。

その結果、東京では世帯所得に占める家賃の割合が上昇し、ついに4割近くに達しているという調査も出てきました。分譲価格、家賃、所得のバランスがこれまでとは大きく変わり始めていることが分かります。

住宅価格が下がらない構造的な理由

では、なぜここまで住宅価格が上昇しているのでしょうか。

不動産業界では、いくつかの構造的な要因が指摘されています。まず大きいのは土地取得費の上昇です。都市部ではマンション用地そのものの価格が高騰しており、開発コストが大きく膨らんでいます。

さらに、建設費や人件費の上昇も無視できません。建築業界では資材価格の高騰や人手不足が続いており、マンションの建設コストは以前より大きく上昇しています。こうした状況では、販売価格を簡単に下げることができないため、住宅価格が高止まりする構造になっているのです。

特に郊外エリアでは、建設費の上昇を販売価格に転嫁することが難しいため、新築マンションの供給自体が減少する可能性も指摘されています。

「買うより借りる」という選択の広がり

もう一つ、賃貸市場に影響を与えているのが中古マンション価格の高止まりです。中古分譲マンションの価格が上昇していることで、本来であれば住宅購入を検討していたファミリー層が「買うより借りる」という選択をするケースが増えています。

これまでなら分譲住宅へ向かっていた層が賃貸市場に流れ込むことで、都市部の賃貸市場は徐々に需給が引き締まりつつあります。

その結果、賃貸オーナーの側から見れば、中古分譲マンションの価格水準を参考に家賃設定がしやすくなり、賃料相場が自然と押し上げられる傾向も見られるようになりました。

昨年あたりからは、都心の人気駅だけでなく、その外側のエリアにもファミリー需要が広がり、これまで家賃が比較的落ち着いていた地域でも徐々に賃料が上昇する動きが見られています。

この流れは東京だけの話ではなく、全国の都市圏でも少しずつ似たような動きが見られるようになってきました。神戸や兵庫県でも建築費の上昇や中古マンション価格の上昇が話題になることが増えており、賃貸市場の需要構造が変わり始めていると感じる不動産関係者も少なくありません。

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地方でも進む住宅需要の変化

一方で、都市部とは異なる形で地方の不動産市場にも変化が起きています。

ここ数年、日本では半導体工場やデータセンターなどの大型設備投資が地方に向かう動きが強まっています。2021年から2025年にかけて実施される設備投資は約17兆円規模とされ、そのうちおよそ13兆円が地方向けの投資になると言われています。

この背景には、半導体不足や地政学リスクを踏まえた産業政策があります。重要な産業部品を国内で生産する体制を整えるため、北海道や九州、北関東などで大規模な工場建設が進められています。

工場や物流拠点は広い土地や電力、水などのインフラを必要とするため、土地に余裕のある地方に立地しやすいという特徴があります。実際、アメリカでもAI向けのデータセンターは土地に余裕のある州に集中しており、日本でも同じような動きが見られる可能性があると指摘されています。

地価の動きにも変化が見え始めている

こうした産業投資の影響もあり、地価の動きにも変化が見られています。2025年の公示地価では全国平均で2.7%の上昇となり、住宅地・商業地・工業地のすべてで価格が上昇しました。

従来は都市部だけが地価上昇の中心でしたが、最近では地方でも産業投資や自治体の政策によって地価が底上げされる地域が増えています。特に工業地の上昇幅が大きく、工場立地の広がりと連動する動きが見られます。

また、子育て支援政策や住環境整備によってファミリー層が流入し、住宅地の価格が上昇する自治体も出てきています。

賃貸市場はまだ可能性がある

こうして見ていくと、賃貸市場を取り巻く環境は決して一方向ではありません。都市部では住宅価格の高騰によって賃貸需要が押し上げられ、地方では産業投資や政策によって新たな住宅需要が生まれています。

理由は異なりますが、どちらの動きも賃貸住宅の需要を支える要因になっていると言えるでしょう。

神戸の不動産市場でも、住宅価格や建築費の変化、人口動向などによって賃貸需要のバランスは少しずつ変わっています。これまで空室に悩んでいたエリアでも、住宅市場全体の流れの中で競争力が生まれる可能性もあります。

神戸で不動産売却・買取を検討されているオーナー様へ

不動産市場は常に変化しています。賃貸として運用を続けるべき物件もあれば、市場環境の変化を踏まえて売却を検討した方がよいケースもあります。

当社では神戸エリアを中心に、不動産の売却や買取のご相談を承っています。現在の市場価格や将来の需要を踏まえたアドバイスも可能ですので、気になる物件があればお気軽にご相談ください。

市場の変化を正しく理解することが、これからの不動産経営において大きな判断材料になるはずです。

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