
こんにちは。神戸市中央区・三宮の不動産会社「KOBE売却&買取ナビ」店長の恋水です。今回は、神戸・兵庫県内で空室対策にお悩みのオーナー様に向けて、今注目の「ペット共生型物件」への転換についてお伝えします。「うちの物件もペット可にすれば空室が埋まるかな?」と考えたことがある方は多いはずです。しかし、単に「ペット可」にするだけでは、退去後の高額な修繕費というリスクを抱えることになりかねません。今回は、実際のデータをもとに神戸市中央区・兵庫県の賃貸市場でどう差別化するかを解説し、投資回収シミュレーションもあわせてご紹介します。
データで見る——ペット需要は高いのに受け皿が少ない現実
少子高齢化やライフスタイルの多様化を背景に、ペットを家族として迎える世帯は底堅い推移を見せています。データによれば、現在ペットを飼育している人は28.6%に上り(クロス・マーケティング「ペットに関する調査(2024年)」)、一定規模の需要が存在し、潜在的なニーズも見込めます。
一方で、不動産ポータルサイトのデータを見ると、ペット飼育相談が可能な賃貸物件の掲載割合は19.3%で、全体の2割にも届いていません(LIFULL「ペットとの住まい探しの実態調査(2025年)」)。
つまり現状は、需要(28.6%)> 供給(19.3%)という明確な需給ギャップが存在しています。この差別化の余地がある市場を狙うことが、神戸市中央区・兵庫県での空室対策の大きなヒントになります。神戸市内でも、三宮・元町エリアを中心に単身世帯や共働きカップル世帯が増えており、ペットと暮らせる物件は他の物件との差別化が非常に図りやすい状況です。競合が少ない今のうちに動くことが、先行者メリットにつながります。
安易な「ペット可」が招く修繕費の罠
需給ギャップがあるからといって、「小型犬1匹可・敷金プラス1ヶ月」と安易に条件を緩和するだけの空室対策には、経営上の深刻なリスクが伴います。一般的な内装のままペット飼育を許可すると、退去時に床のキズや壁の汚損、染み付いたニオイにより多額の原状回復費用が発生しやすくなります。結果として、割増で預かった敷金ではカバーしきれず、手残りの現金が目減りしてしまうケースが少なくありません。
具体的には次のような損傷が発生しやすくなります。
- フローリングや畳への深い引っかき傷
- 壁クロス全面へのペットの体臭・尿臭の染み付き
- ドア枠や巾木のかじり傷
- ニオイが染みついた床材の全面張り替えが必要になる
表面的な空室は埋まっても、退去時の精算で利益を吐き出しては本末転倒です。また、ペット臭が残ったままの物件は次の入居者も決まりにくく、空室期間が長引くという悪循環にもなりかねません。
予防的投資としての「ペット共生型」設備
そこで重要になるのが、単に条件を緩和する「ペット可物件」ではなく、修繕費や長期入居まで見据えた「ペット共生型物件」へのアップデートです。ペット共生型物件とは、ペットと人が快適に共生できる設備を整えることで、入居者にとって住み続けたい環境を提供しながら、オーナーとしての原状回復リスクも最小化するという発想の物件です。
ペット対応クッションフロア(CF)の導入
滑りにくく傷がつきにくいペット対応のクッションフロアに張り替えることで、床へのダメージを大幅に軽減できます。一見すると入居者向けのサービスに見えますが、経営の視点から見れば「退去時の高額修繕費を防ぐための予防的投資」です。
腰高までの汚れ防止クロスの施工
ペットの体臭や引っかきが集中しやすい壁の腰より下の部分に、汚れ防止・耐久性の高い専用クロスを施工します。退去時に全面張り替えが必要になるリスクを大幅に抑えられます。
見切り材の導入
床材の境界部分や巾木など、ペットがかじりやすい箇所に保護材を取り付けることで、退去時の損傷リスクをさらに軽減できます。
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経営判断を左右する——数字で読み解く投資回収シミュレーション
実際にどれくらいの投資でどれくらいのリターンが見込めるのか、具体的な数字で確認してみましょう。
- ①追加改修費:約15万円(ペット対応床材・クロスの小規模改修を想定)
- ②家賃アップ:月額+5,000円(近隣相場より上乗せ)
- ③入居期間:4年間(48ヶ月)の長期入居を想定
5,000円 × 48ヶ月 = 24万円
24万円 − 15万円 = +9万円のプラス
さらに、ペット共生型物件のメリットは家賃プレミアムだけではありません。ペット可物件は供給が限られるため、入居者にとって住み替え先を見つけにくく、長期入居につながりやすいと考えられます(LIFULL「ペットとの住まい探しの実態調査(2025年)」)。こうした特性を踏まえると、設備投資は「家賃アップ」と「長期入居」の両面から回収を見込みやすくなります。加えて、以下のような効果も期待できます。
- 空室期間の短縮(家賃ロスの削減)
- 入退去回数の減少(クリーニング・原状回復コストの削減)
- 募集経費の削減
- 床・壁の全面張り替えリスクを抑制
ペット専用特約の整備も安定経営の要
ハード面の投資とあわせて重要なのが、「契約・特約」の整備です。退去時のトラブルを防ぐため、国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を踏まえ、消臭・消毒費用の負担や禁止行為などを特約で明確にします。これにより、敷金精算トラブルを抑え、原状回復をスムーズに進めやすくなります。特約に盛り込んでおくべき主な内容は以下の通りです。
- 退去時の消臭・消毒費用の入居者負担を明記する
- 飼育可能なペットの種類・頭数を明確に限定する
- 爪とぎ器の壁への固定など禁止行為を具体的に列挙する
- 無断での多頭飼育を禁止する
- 入居中の苦情対応や飼育状況の確認ルールを定める
特約が曖昧なままだと、退去時に「この費用はオーナー負担か入居者負担か」でトラブルになるケースが後を絶ちません。最初にしっかり取り決めておくことが、長期にわたる安定経営の土台になります。
神戸市中央区・兵庫県の賃貸オーナーへ——設備投資と契約整備をセットで
ペット需要の取り込みは有効ですが、単なる条件緩和ではなく、設備投資と契約整備をセットで行うことが安定経営の伴です。退去予定や長期空室のある物件では、投資回収を見据えたペット対応設備への変更や特約の見直しについて、管理会社にシミュレーションを依頼してみてはいかがでしょうか。計画的なバリューアップが、収益基盤の強化につながります。当社では神戸市中央区・兵庫県全域の物件について、空室対策のご相談から具体的なリフォーム提案・管理・売却まで幅広く承っています。
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